産後の腰痛は自宅で治る!5つのストレッチ【理学療法士監修】

「授乳のたびに腰が痛い…いったいいつまで続くの?」

産後、そんな辛さを抱えながら毎日育児を頑張っているママ、本当に多いと思います。

実は私自身も、産後に腰痛を経験したひとり。

それだけでなく、立ち上がる時・歩き出すときにお尻の股関節部分が、力が抜けるような不快な痛みが走り、「これ、どうなっちゃってるの?」と不安で、夫に八つ当たりしてしまった日もありました

理学療法士の資格を持ちながらも、いざ自分のこととなると、どうすればいいか分からず、途方に暮れてしまったんです。

でも大丈夫。正しい知識とセルフケアで、あの頃の私がそうだったように、少しずつ必ず体は回復していきます

この記事では、理学療法士として、そして同じ経験を持つ2児のママとして、産後の腰痛・股関節痛に効く5つのストレッチと、日常生活で取り入れられるケアの方法をわかりやすくお伝えします。

一人で抱え込まないで。まずは一緒に、体を楽にしていきましょう🌸

目次

産後に腰痛が起こるのはなぜ?原因を知っておこう

「痛みがあるのはわかるけど、なんで産後ってこんなに腰が辛いんだろう…」

そう思ったことはありませんか?実は産後の腰痛には、いくつかの明確な原因があります。

まずは仕組みを知ることが、正しいケアへの第一歩です。

妊娠中からの姿勢変化が引き金に

妊娠中、大きくなるお腹を支えるために体は自然と腰を反らせた姿勢になります。この姿勢が長期間続くことで、腰まわりの筋肉は慢性的な緊張状態です

出産後もその姿勢のクセは、残念ながらすぐには戻りません。腰への負担が産後もじわじわと蓄積され続けてしまうのです。

「妊娠前は腰痛なんてなかったのに」と感じるママが多いのは、まさにこれが原因のひとつ。あなたのせいじゃないんです。

骨盤底筋・体幹の筋力低下が原因

腰を安定させるためには、骨盤底筋や体幹の筋肉がしっかり機能していることが大切

ところが産後は、これらの筋肉が著しく低下した状態にあります。

筋肉のサポートが弱くなった腰は、日常のちょっとした動きでも負担を受けやすい状態に。「たった少し前かがみになっただけなのに痛い」という感覚、覚えはありませんか?それは筋力低下のサインかもしれません

焦らず、少しずつ筋力を取り戻していきましょう。

育児動作(抱っこ・授乳)が腰への負担を増やす

産後の腰にとって、実は日常の育児動作が大きな負担になっていることも。

抱っこのたびに前かがみになる動作、授乳中の丸まった姿勢 ーーこれらが積み重なることで、腰への負担はじわじわと大きくなっていきます。

さらに、お尻の深層、つまり股関節と骨盤を繋ぎ支える筋肉が弱っている場合、歩くたびに股関節から力が抜けるような痛みを感じることも。私自身がまさにそうでした。育児を頑張れば頑張るほど体に負担がかかってしまう ーーその負のサイクル、本当に辛い日々でした。

原因がわかると、「だからあの動きが辛かったんだ」と腑に落ちる部分があるのではないでしょうか。次のセクションでは、やってしまいがちなNG行動についてお伝えします。

知っておくだけで、腰への余計な負担をぐっと減らすことができますよ🌸

産後腰痛を悪化させるNG行動3つ

「早く治したくて色々試してみたのに、なんだか余計に痛くなった気がする…」

そんな経験はありませんか?良かれと思ってやっていた行動が、腰痛を悪化させてしまっていることも少なくないのです。大切な体を守るために、まずはNGな行動を知っておきましょう

⚠️ NG行動1:腰を反らせるストレッチ

「腰が痛いなら、腰を伸ばせばいい」と思いがちですが、産後の腰に反り返る動きは要注意

妊娠中からすでに腰を反らせた姿勢が続いているため、さらに反らせることで腰まわりの関節や筋肉に過剰な負担をかけてしまいます。

「やったら一瞬楽になった気がしたのに、あとから余計に痛くなった」ーーこれはまさに腰を反らせすぎたサインかもしれません。気持ちよく感じる動きでも、産後は慎重に。

⚠️ NG行動2:痛みを我慢しながらの抱っこ

赤ちゃんが泣いていたら、腰が痛くても抱っこしてあげたいですよね。

その気持ちは当然のことですし、とても尊いと思います。でも、痛みを無視して無理な抱っこを続けるのは、腰への負担をどんどん蓄積させてしまうことに。

痛みは、体からの大切なサインです。抱っこひもや授乳クッションを上手に活用し、腰への負担を分散させる工夫をしてみてください。

赤ちゃんのためにも、まずママの体を守ることが大切です

⚠️ NG行動3:産後すぐの激しい運動

「早く体を戻したい」という気持ちから、産後すぐにジョギングや筋トレを始めてしまうママも少なくありません。

でも、骨盤底筋や体幹がまだ回復しきっていない時期の激しい運動は、腰や骨盤への負担が大きく、症状を悪化させるリスクが非常に高いです。

焦らなくて大丈夫です。今日紹介するストレッチのような、体にやさしい動きから少しずつ始めることが、結果として一番の近道になりますよ🌸

NGな行動・運動を知っておくだけで、腰への負担をぐっと減らすことができます。

「もしかして、やってしまっていたかも…」と思っても大丈夫。今日から少し意識を変えていきましょう。

次はいよいよ、自宅でできる5つのストレッチをご紹介します!

【5つのストレッチ】理学療法士が選んだ自宅でできる腰痛ケア

「ストレッチって、育児の合間にできるの?」そう思っているママも大丈夫。

ここで紹介する5つは、赤ちゃんのそばで、寝たままや座ったままでできるものばかりです

完璧にやろうとしなくていいんです。まずは1つだけ、今日試してみてくださいね🌸

🤸 ストレッチ1:膝抱えストレッチ(腰の緊張をほぐす)

「腰がガチガチに固まって、なんだか重だるい…」そんなときに、真っ先に試してほしい動きです

腰まわりの筋肉をやさしくほぐすことで、じんわりと緊張がほどけていく感覚があるはず。

【やり方】

  1. 仰向けになり、膝を胸に引き寄せる
  2. 両手で膝を抱え、そのまま20〜30秒キープ
  3. ゆっくり足を戻してリラックス

回数:左右5回ずつ / いつからOK:産後6〜8週間以降

⚠️腰に強い痛みを感じたらすぐに中止してください

🤸 ストレッチ2:ヒップリフト(骨盤底筋・殿筋を強化)

「腰だけじゃなく、お尻まわりもなんとなく頼りない感じがする…」

そんなママにぴったりの動きです。殿筋とは、お尻にある大きな筋肉です。骨盤底筋とその殿筋を同時にアプローチできるので、腰痛だけでなく股関節まわりの安定にもつながります。

私自身も産後にこの動きにとても助けられた一人です

【やり方】

  1. 仰向けになり、膝を立てる
  2. 口を“う”の形にして息を細く長く吐きながら、ゆっくりお尻を持ち上げる
  3. 息を吸いながら3〜5秒キープしたら、息を吐きながらゆっくり下ろす

回数:10回 / いつからOK:産後6〜8週間以降

腰を反らせすぎないよう、お腹に軽く力を入れながら行いましょう

🤸 ストレッチ3:キャット&カウ(背骨全体をほぐす)

授乳や抱っこで丸まりがちな背中。

「なんか背骨全体がこわばっている感じ…」という方におすすめです。

背骨をしなやかに動かすことで、腰だけでなく背中全体の緊張がじわじわとほぐれていきます。

深呼吸と合わせて行うと、心までリラックスできますよ🌸

【やり方】

  1. 四つ這いになり、背中をフラットに保つ
  2. 息を吸いながら背中を反らせ、顔を上に向ける(カウ)
  3. 息を吐きながら背中を丸め、顔をおへそに向ける(キャット)

回数:10回 / いつからOK:産後6〜8週間以降

手首に負担を感じる場合は、拳をついて行ってもOK

🤸 ストレッチ4:チャイルドポーズ(腰〜股関節を伸ばす)

「腰だけじゃなく、股関節のあたりまでなんとなく痛い…」

そう感じているママに特に試してほしい動きです。

腰から股関節にかけて、広い範囲をやさしく伸ばせるのがこのポーズの魅力。

力を抜き、お休みするような感覚で、ゆったりと行ってみてください。

【やり方】

  1. 正座の姿勢から、両手を前に伸ばしながら上体を前に倒す
  2. おでこを床につけ、そのまま30秒〜1分キープ
  3. ゆっくり体を起こしてリラックス

回数:3〜5回 / いつからOK:産後6〜8週間以降

⚠️帝王切開後は傷口に負担がかかる場合があるため、違和感があれば中止してください

🤸 ストレッチ5:サイドリーチ(体側〜腰方形筋をほぐす)

「片側だけ特に腰が痛い」「横に動くと腰が突っ張る感じがする」ーーそんな方に試してほしいのがこのストレッチ。

腰の深部にある腰方形筋をじんわり伸ばすことで、左右のアンバランスを整えていきます。座ったままできるので、授乳の合間にもサッと取り組めますよ。

【やり方】

  1. 椅子や床に座り、背筋をすっと伸ばす
  2. 片手を頭の上に伸ばし、ゆっくり伸ばした手と反対側に体を傾ける
  3. 体側が伸びるのを感じながら、ゆったりとした呼吸で20〜30秒キープ
  4. 反対側も同様に行う

回数:左右5回ずつ / いつからOK:産後6〜8週間以降

勢いをつけずに、ゆっくりじんわり伸ばすことを意識してください

5つのストレッチ、いかがでしたか?

「全部やらなきゃ」と思わなくて大丈夫です。今の自分の体の状態に合わせて、できるものから1つずつ取り入れてみてください。

毎日続けることよりも、体の声を聞きながら無理なく続けることが、産後ケアの何より大切なポイントです🌸

ストレッチの効果を高める3つの生活習慣

「ストレッチをやっているのに、なかなか改善しない…」

そう感じているママもいるかもしれません。

実は、ストレッチと同じくらい大切なのが日常生活の中での姿勢や習慣

育児中の何気ない動作を少し見直すだけで、ストレッチの効果がぐっと高まりますよ🌸

💡 習慣1:授乳・抱っこの正しい姿勢

授乳中、気づいたら背中が丸まって首が前に出ていたーーそんな経験はありませんか?

この姿勢が毎日何時間も続くことで、腰への負担は想像以上に蓄積されていきます。

意識してほしいのはたったひとつ。

授乳クッションを使って赤ちゃんの高さを調整し、背筋をすっと伸ばした姿勢をキープすること。

抱っこのときは、赤ちゃんをできるだけ体に密着させて、腰を前に突き出さないよう心がけてみてください。

完璧にできなくていいんです。「あ、また丸まってた」と気づいたときに直すだけで十分です。

💡 習慣2:睡眠時の体勢と枕の使い方

「寝ても疲れが取れない」「朝起きたら腰が痛い」——産後のママからよく聞く悩みのひとつです。

実は睡眠中の姿勢も、腰への負担に大きく関わっています。

おすすめは、横向きで寝て、膝の間にクッションや枕を挟む体勢。

骨盤のねじれを防ぎ、腰への余計な負担を減らすことができます。

授乳で何度も起きる夜、少しでも体が楽になるよう、ぜひ試してみてください。小さな工夫が、朝の体の軽さにつながっていきますよ。

💡 習慣3:骨盤ベルトの活用タイミング

骨盤ベルトは「ずっとつけていればいい」というものではありません。

特に効果的なのは、長時間の抱っこや外出など、腰に負担がかかる場面での使用

逆に、寝るときや安静にしているときは外して、体を休めてあげることも大切です。

「つけ忘れていた…」と自分を責めなくて大丈夫。思い出したときに、正しい位置に装着することを意識するだけで十分。毎日の積み重ねが、骨盤の回復を着実にサポートしてくれます。

日常の小さな積み重ねが、体を確実に変えていきます。

ストレッチと生活習慣、この両輪で産後の腰痛ケアを進めていきましょう。

次のセクションでは、セルフケアを続けても改善しない場合の受診の目安についてお伝えします。

「もしかして私、病院に行くべき?」と迷っているママはぜひ読んでみてください。

それでも改善しない場合は?受診の目安を知っておこう

「ストレッチも生活習慣も気をつけているのに、なかなか良くならない…」

そう感じているママ、一人で抱え込まないでください。

セルフケアには限界があることも事実。

「もしかして病院に行くべき?」と迷ったときこそ、専門家を頼っていいのです。受診の目安を知っておくだけで、いざというときに迷わず動けますよ。

🏥 こんな症状が出たら迷わず受診を

以下のような症状がある場合は、セルフケアを続けるよりも早めに専門家に相談することをおすすめします。

  • 安静にしていても腰や股関節の痛みが続く
  • 足にしびれや感覚の異常がある
  • 痛みが日に日に強くなっている
  • 尿もれがひどくなってきた
  • 歩くことが困難なほどの痛みがある

「これくらいで病院に行っていいのかな」と遠慮しなくて大丈夫。

痛みを我慢し続けることは、回復を遅らせてしまうことにつながります。 

あなたの体のSOSを、どうか見逃さないでください。

🏥 産後ケアを相談できる専門家の種類

「どこに行けばいいかわからない」という声はとても多いです。

産後の腰痛・股関節痛を相談できる専門家には、以下のような選択肢があります。

  • 産婦人科医:産後の体全般について相談できる最初の窓口
  • 整形外科医:腰痛・股関節痛の原因を画像検査で診断できる
  • 理学療法士:運動療法・姿勢改善を専門的にサポートしてくれる
  • 助産師:産後ケアや授乳姿勢について気軽に相談できる

まずはかかりつけの産婦人科や、産後健診のタイミングで相談してみるのがおすすめです。

一人で悩まず、頼れる専門家を味方につけてほしいと思います。

🛍️ 腰痛ケアにおすすめのグッズ

日常のケアをサポートしてくれるグッズも上手に活用してみてください。

※今後、 Amazon・楽天アフィリエイトリンク設置予定です

・骨盤ベルト(産後ケア向け)

・授乳クッション

・ストレッチ用ヨガマット

体への小さな投資が、回復への大きな一歩になりますよ🌸

まとめ

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます🥺

育児で毎日がいっぱいいっぱいの中、自分の体のことを調べているあなたは、それだけで十分頑張り屋さんです。

この記事でお伝えした5つのストレッチを、最後にもう一度振り返っておきましょう。

  • 🤸 ストレッチ1:膝抱えストレッチ(腰の緊張をほぐす)
  • 🤸 ストレッチ2:ヒップリフト(骨盤底筋・臀筋を強化)
  • 🤸 ストレッチ3:キャット&カウ(背骨全体をほぐす)
  • 🤸 ストレッチ4:チャイルドポーズ(腰〜股関節を伸ばす)
  • 🤸 ストレッチ5:サイドリーチ(体側〜腰方形筋をほぐす)

全部やらなくていいんです。

今日の自分の体と相談しながら、できるものを1つだけ試してみてください。その小さな一歩が、産後の体を少しずつ確実に変えていく力になります。

産後の腰痛や股関節の痛みは、決してあなただけが経験していることではありません。

私自身も、歩くたびに痛み不安を感じた日々がありました。でも今は、あの経験があったからこそ、同じ悩みを持つママたちに寄り添える情報をお届けできると思っています。

焦らなくていい、完璧にやらなくていい。あなたのペースで、少しずつ自分を労わってあげてください。

あなたの体は、10ヶ月かけて赤ちゃんを育て、出産という大仕事をやり遂げた、本当に素晴らしい体です。どうか自分を責めず、優しく労わってあげてくださいね🌸

このブログでは、産後ママが安心して育児と向き合えるよう、理学療法士・医療ライター・2児のママとして、これからも役立つ情報を発信していきます。

次の記事もぜひ読んでもらえたら嬉しいです。

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